「そろそろホンダの株を買ってみようかな?」
「EV関連で大きなニュースが出たみたいだけど、今後の業績はどうなるの?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。本田技研工業(証券コード:7267)は、直近でこれまでの「EV(電気自動車)推進戦略」を大きく軌道修正し、市場の話題をさらっています。
この記事では、最新の決算資料や事業説明会の情報をもとに、ホンダ株への投資を検討している方に向けて、現在の強み、今後の見通し、そして絶対に知っておくべきリスクを分かりやすく解説します。
目次
1. ここがすごい!ホンダの「最新の強み」

ホンダの株を語る上で欠かせないのが、盤石な収益基盤と手厚い株主還元です。
- 二輪車(バイク)事業の絶好調な業績
ホンダの最大の強みは「二輪」にあります。
インドやブラジルを中心に販売が非常に堅調に推移しており 、2026年3月期の第3四半期累計では、過去最高の販売台数と営業利益(5,465億円、利益率18.6%)を達成しました。
四輪事業が苦戦する中でも、二輪事業がホンダの屋台骨としてしっかりと利益を支えています。 - 株主還元の強化(DOE導入と自社株消却)
ホンダは投資家にとって嬉しい株主還元の拡充を発表しています。
新たに還元指標として「DOE(株主資本配当率)」を導入し、3.0%を目安とすることで、より安定的で継続的な配当を目指しています。
さらに、7億4,700万株という大規模な自己株式の消却も実施するなど、株主還元への強い意思が感じられます。
2. 今後の見通し(戦略の大転換と成長ドライバー)

自動車業界の変化に伴い、ホンダは非常に現実的かつ機動的な戦略へとシフトしています。
- EVからHEV(ハイブリッド)への現実的なシフト
これまでEV化を強力に推進してきましたが、米国などにおける環境規制の緩和やEV需要の大幅な減速を受け、戦略を大きく見直しました。
EVの計画台数を大幅に減らし、足元で需要の高いHEV(ハイブリッド車)に注力する方針へと舵を切っています。 - 成長市場「インド」の強化と北米での展開
今後の戦略として、米国での新たなHEVモデルの投入に加えて、今後さらに市場拡大が見込まれる「インド」を重点国として位置づけ、事業を強化していく計画です。 - 無駄を省く「規律ある投資」
EV関連の追加投資を見直し、支出のコントロールを徹底するとしています。
ただし、次世代ADAS(先進運転支援システム)やソフトウェア開発など、HEVにも共通して活用できる分野への投資は継続し、将来への布石は打ち続けています。
3. 投資前に知っておくべき「最大のリスク」

強みや柔軟な戦略転換が評価される一方で、ホンダ株には現在、注視すべき大きなリスクが存在します。
- 巨額のEV関連損失(最大2.5兆円)
戦略の転換には大きな痛みが伴います。
EV戦略の見直しに伴い、開発資産や設備の減損などにより、2026年3月期から2027年3月期にかけて、最大で2.5兆円もの巨額な損失を計上する見込みです。
すでに第3四半期累計で2,671億円のEV関連の一過性費用を計上しており、四輪事業は営業赤字(1,664億円の損失)に陥っています。 - 重くのしかかる「関税影響」
米国の関税政策などがホンダの業績にダイレクトに影響しています。
第3四半期累計ですでに関税影響により2,795億円の減益要因となっており 、通期でも3,100億円のマイナス影響が見込まれています。 - アジア等での競争激化
中国を中心としたアジア地域において、新興メーカーの台頭などにより四輪事業の競争環境が悪化しています。
これに対応するためのインセンティブ(販売奨励金)強化が必要になっており、利益率の圧迫要因となっています。
まとめ:ホンダ(7267)は今「買い」なのか?
現在のホンダは、二輪事業という最強のキャッシュカウ(稼ぎ頭)を持ちながら、四輪事業ではEV推進による過去の負の遺産を精算し、HEVを中心とした現実的な路線へ立て直しを図っている過渡期にあります。
最大2.5兆円というEV関連の損失見通しや関税問題は短期的には株価の重しとなる可能性がありますが、DOE導入による安定配当や自社株消却といった株主還元は、長期保有を前提とする投資家にとって大きな魅力です。
悪材料をどこまで織り込んだかを見極めつつ、ご自身の投資スタイルとリスク許容度に合わせて、ポートフォリオへの組み込みを検討してみてはいかがでしょうか。
※本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。株式投資には価格変動リスクが伴います。最終的な投資判断は、ご自身の自己責任において行っていただきますようお願いいたします。
